自治医科大学メールマガジンで配信している『女性医師支援NEWS』より、卒業生リレーエッセイを掲載します。
今回執筆いただいたのは、青森県25期の伊藤香葉先生です。
伊藤先生執筆いただきありがとうございました。
次回のリレーエッセイもお楽しみに!
昨年は広島県広島市で開催した勤務状況調査(女性医師の集まりの会)ですが、今年は新潟県新潟市で行いました。
会は、11月23日(木)新潟駅近くの佳肴 あさひ山にて行い、女性卒業生は海部真美子先生(15期)を始めとして8名の女性卒業生にご参加いただきました。大学からは牧野伸子卒後指導副部長(女性医師支援担当)が参加しました。
会は牧野副部長の挨拶に始まり、出席者からの自己紹介、大学の女性医師支援に関する取り組みについて影向一美先生(24期・中部ブロック担当)よりご説明いただき、その後、意見交換を行いました。
会では現在の勤務、子育て、学位・専門医取得など多岐に渡って意見が交わされました。
会の後半では出席いただいたそれぞれの先生から、「過去を振り返ってターニングポイントとなった時」についてをお話しいただきました。その際には「出産・育休を経て復帰する際に義務年限があることで復職できた」というお話もありました。参加者の多くは今現在、子育て真っ只中にある方で、特にキャリアについて悩みながらも毎日を奮闘されている様子が意見交換から伝わってきました。卒業期が上の先生が後輩の先生に向けてかけた「その時々に応じて、悩みがある」という言葉がとても印象的でした。
会の冒頭で、牧野副部長より「顔の見える相手であれば、辛い時でも相談しやすい」というお話がありましたが、このような会がきっかけとなり、それぞれが胸に抱える悩みや思いをお話しできる関係作りにより一層繋がりが持てれば幸いに思います。
あっという間に2時間は過ぎましたが、短い時間ながらも充実したご意見を伺うことができました。お集まりいただいた先生方ありがとうございました。 また、開催するにあたり多大なるご協力を頂きました影向先生に重ねて御礼申し上げます。
上段左から
影向一美先生(新潟24期)、木村真由紀先生(新潟30期)、鵜飼智子先生(新潟32期)、木島朋子先生(新潟31期)、布施香子先生(新潟25期)
下段左から
佐藤理津子先生(新潟16期)、前田瑞穂先生(栃木31期)、海部真美子先生(新潟15期)、牧野伸子先生(大阪10期)
一昨年から、学生により具体的に卒後の勤務等について考えてもらう機会として、卒業生の先生とその出身県の学生との小規模懇談会を開催しています。
今回は徳島県34期の三橋乃梨子先生にお越しいただき、徳島県出身学生15名中12名が出席しました。
始めに出席者から一言ずつ自己紹介を行い、続いて三橋先生から卒後から現在までをお話しいただきました。三橋先生は現在卒後7年目で義務年限中であり、学生は徳島県の地域医療について直接耳にすることができました。
三橋先生からは「初期研修中は3年目以降の地域勤務のことを考え、様々な科の医師と関係性を築こうと思った」、「3~4年目は5年目以降の1人診療所勤務を念頭に置き、勤務する病院で他科の上級医にも積極的に指導を仰いだ」など地域で勤務していく上でのポイントをお話しいただき、非常に参考になりました。
最後に「働きながら学んで得ることが大きいので、学生のときから頑張り過ぎないで」というメッセージをいただき、参加した学生は卒後について理解を深められたと同時に、卒後に対する疑問の払拭や安堵に繋がったのではないかと思います。
質疑応答でも活発に意見が交わされ、実りの多い時間となりました。
今回の機会が、今後、学生が卒後の勤務について考えていく上で参考になれば幸いです。
平成29年6月11日(日)、医学部学生寮にて卒後ワークライフバランスについて考える会2017 in Jichiを開催しました。女子学生28名、男子学生7名、卒業生18名を含む合計67名の方にご参加いただきました。
今回のテーマは「地域でのワークライフバランスとキャリアを支える」です。講演会では、吉村裕子先生(東京都25期)、紙本美菜子先生(鳥取県31期)、加藤一朗先生(島根県21期)から義務年限中・義務年限後の過ごし方や仕事と家庭を両立していく様子についてご講演いただきました。
卒後、それぞれに異なる道筋を歩む3名の卒業生のお話は大変興味深く、同じ自治医大を卒業しても、働く環境や何を大切にするかで変わってくるのだと改めて感じました。
講演では在学中のことから現在に至るまで赤裸々にお話しいただき(演者の先生の恋愛話も!)、学生は他ではなかなか耳にすることのできない話題に熱心に聞き入っている様子が非常に印象的でした。
その後は情報交換会とグループワークを行いました。
グループワークではテーマを「ワークライフバランスの中にキャリアを見つけよう」としてディスカッションをしていただきました。学生は自分の経験が「キャリア」にとってプラスになるかマイナスになるかを卒業生の意見を聞きながら考えました。
学生からは「どんな経験も基本的にはプラスになる(けれども大事な試験前には恋愛はマイナスになるかもしれない…)」といった意見や「例えばアロマテラピーの資格を取ることが直接的にはキャリアに繋がるわけではないが、内視鏡室にアロマの香りを漂わせることで操作がうまくいくとか、関係なさそうなことでもどこかで医学に繋がったり、対人関係を良くするための経験につながるのではないか」といった面白い意見も聞かれました。
参加者から「時間が足りなかった」という意見が聞かれるほど、会は盛況となりました。学生からの感想では「色々な先生方や学年を越えてお話をすることができて、自分の“キャリア”が広がりました」との意見も聞かれました。
紙本先生の講演では、在学中にワークライフバランス講演会に参加する機会があって…とお話をいただきましたが、今回耳にしたことが、卒後のどこかのタイミングで役立てられたり、困ったときの良き相談相手など、顔の見える関係性作りの一助になれば幸いに思います。
会を開催するにあたり、お忙しいところ遠方よりご参加いただきました卒業生の先生方に感謝申し上げます。
集合写真
講演①吉村裕子先生「すべての出時に感謝して~自治医大卒業の一母として思うこと~」
・お子さん4人を育児した(する)中でどのような育児支援サービスを使ってきたか
・熊本地震の報告
・義務年限中は熊本と東京を行ったり来たり。配置によっては夫婦の別居期間もありながら、どのように子育てを実践したか具体的な方法をご講演いただきました。
講演②紙本美菜子先生「おばちゃん家庭医への道!」
・学生生活&医師生活を振り返って
・義務年限や地域医療での経験を活かすことのできるキャリア形成
・子育てしながら地域勤務する女性医師の具体例を周囲や家族との関係性を交えながらご講演いただきました。
講演③加藤一朗先生「これだから離島医療はやめられない!」
・離島医療も地域付き合いも家族へも全力(PTA会長でPTA県理事!)
・”離島”という環境の中で充実したライフ&ワークをする。
・「離島の医師を支える妻」の取材依頼を奥様が「助産師を支える夫」なら考えるけど!と言って一蹴した話に会場は大ウケでした。
・お弁当を食べながらグル―プ毎に懇談。どのグループも盛り上がっていて時間が足りませんでした。4月から附属病院で後期研修中のドクターも会に参加してくださいました。
今回は、女性医師支援担当の石川由紀子先生(静岡県17期)からのおしらせです。
→プライマリケア学会「究極の女子会~みんなちがってみんないい~」
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今年も高松で行われるプライマリケア連合学会にて「究極の女子会~みんなちがってみんないい~」を開催します。今年で3回目になりさらにパワーアップしてお届けします。
日時は5月13日(土)、12:15~13:15 第4会場(サンポートホール高松 6階 61会議室)。今年のテーマは”女性医師の育ち方、育て方”です。共通認識は、医業と、女子の毎日の両立が大変ということ。日々忙しく不安や悩みも無限大。そんな中、私たちは職人集団として、自らが成長し続けるとともに、後輩の成長を手助けしていく必要があります。ファシリテーターに二人の男性医師が参加しており、男性の方も大歓迎です。事前登録制ではありません。一緒プライマリ・ケアに貢献できる方略を考えてみませんか? 飲物とお菓子を用意してお待ちしています。お弁当持込OKです。
また同じ13日の16:45~18:15に行われるワークショップにも注目です。第8会場(高松シンボルタワー 4階 BB スクエア)「今、私たちの求めるサポートとは?キャリア支援プログラムを知ろう!語ろう!」先進的に女性医師支援を推進する先生方に壇上に上がっていただき現在の取り組みをお話いただきます。白石 裕子先生(隠岐広域連合立隠岐島前病院)が司会進行を行います。演者は牧野伸子先生(自治医科大学 地域医療学センター 公衆衛生学部門)佐野千晶先生(島根大学医学部 地域医療支援学講座)片岡仁美先生(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科地域医療人材育成講座)川合厚子先生(社会医療法人公徳会トータルへルスクリニック)です。是非こちらにもお越しください。
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